2010年06月29日

細田守、サマーウォーズ、2009

細田守は前作の『時をかける少女』が異常によかったので、新作を楽しみにしていた。これをフランスでやってくれたのはありがたい。これは、新しいことになんにも挑戦していない。それどころか、パスティッシュしかやってない。いわゆる「お約束」と「まね」のみで作られている。ところが、それが心地よい。

夏休みに親戚家に大勢集まるとか、しかもそれがほのかに思いを寄せている先輩の家だとか、高校野球を応援してたりだとか、ネットのシステムが暴走したりだとか、漫画によくあるネタと、夏によくあるネタ、最近よくあるネタなんかが絶妙な配分具合でごっちゃになっている。その配分がうまくて、オタク映画になってもないし、ただのネタ映画にもなっていない。これはうまい。

この映画一つを題材にするだけで、現代の日本文化についてすべて語れると思う。それぐらい豊かな作品だ。映像の出来もすばらしい。これだけ情報量があって、ポップでかつ先端のことを話題にしたアニメを作っているのは日本でだけ。これは、現代日本のある種の結晶のような作品だ。



posted by 映画狂人百歩手前 at 05:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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