2008年07月16日

Jim Jarmusch, Down by Law, 1986

そうか、80年代にカルト的な人気を誇った作品を、今頃になって見ているわけですが、まあいい映画だよね。なんというか、自分の趣味の良さを見せつけるために、夜に友達で集まって部屋を暗くしてお酒でも飲んだりしながら映画でも観ようか、というときに引っ張りだしたくなることに抵抗しがたいような映画だったことはよくわかる。もちろん、過去のアメリカ映画へのオマージュがあるわけなんだけど、それがWendersみたくうっとおしくないし、オマージュよりもこの監督のセンスの良さと、カメラの良さによるところが大きい。トム・ウェイツが酒瓶もってゴミ箱の上で歌っているシーンなんかすごくいい。

さて、この渋ーい感じでずっといくのかな、と思うと、途中からコメディになるんだよね。まあそれも悪くないんだけど、うーん、Roberto Benigniはやりすぎだよね、やっぱり。うん、ぼくもそう思っていたんです。Tom WaitsとJohn Lurieをあくまで中心のままで映画を続けることができていれば、もっと傑作になったかもしれないのに、ちょっと残念。まあ、ダンスのシーンとか悪くないと思うけど、ちょっとこの監督、きっと普通に才能がありすぎるんだよな、いろいろできすぎるっつうか。しかしこの映画を紹介していたフランス人のお姉ちゃんは、Benigniが出てくる、みたいな紹介の仕方をしていたので、ヨーロッパ人にとっては見方が違うんだろうなあ。こちらにしてみれば、もう完全にTom WaitsとJohn Lurieが出てくる映画なんですが…… しかしいい映画を撮れるとなると、いい俳優も出てくれるし、みんな見てくれるし、ほんとに羨ましいですね。

追記:ところで、この映画は「オフ・ビート」で、そこのところに感動したという人も見かける。「勉強一直線だった私の人生を変えた」みたいな。ああ、そうだったのか、とちょっと衝撃を受けた。そして、このオフ・ビートな感じがナチュラルである私の人生って大丈夫なのだろうか、と少し不安になったのだった。



posted by 映画狂人百歩手前 at 07:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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