2008年08月13日

Matteo Garrone, Gomorra, 2008, 137min.

とても疲れる映画。これがイタリアのマフィア(ここでは「カモラ」)の実態だよー。これが南イタリアの実態だよー、という感じの映像が続く。それだけ。まあ、あれだ。イタリアはマフィアの国で、いたるところにマフィアが浸透しているってのは聞いていて、それってどんなんだろうって常々思っていたところに、まあそうだろうな、というような映像集を見せられた、という感じ。なんだかなあ・・・

よくわかんないんだよね。こういうのってほとんどすでに想像の範囲のことばかりじゃない? この原作を読んで、「これが中世でなくて現代のことだと思うとがっくりくる」なんて感想をもつ人がいるみたいだけど、中世にゴミ問題なんてないっつうの。麻薬組織もない! てゆうか、みんな想像上のきれいな世界に住みすぎだよね。ちょっとは現実のことについて考えていたら、ここで描かれていることなんてぜんぜん普通のことだよ。

そんで、こういう「現実告発系」の映画っていうのは、根本的に映画を濫用していると思う。だって、こんくらいの内容言いたいのなら、「クローズアップ現代」で30分にまとめられるでしょ? それを二時間以上も長々と使うなよ。疲れるんだよ(「NHKスペシャル」の一時間でさえ途中だれ気味なのにさ)。そんで、カンヌがいつもこういう系統の映画に賞をあげるのもうんざり。私がぎりぎり許せるのは『ロゼッタ』までだ。ケン・ローチなんかも許せない。映画で「現実を描く」ってのはこういうことじゃあないんだ。

監督は現実に起こっていることがそれだけで映像的なのでうんたら、とかいう感じで映画をとったらしいけど、こいつはとにかく映画をわかってない。衝撃的な映像をとればそれで映画になると思うなよ。原作には、吊り上げられたコンテナが開いて、そこから凍った中国人の死体が落ちてきた、というようなことが書かれているらしいのだけれど、そういうシーンを撮ればよかったのにな。なんか安易な感じがするんだよね、全体的に。せめてドキュメンタリーにすべきだったのじゃないだろうか。まあとにかく、どうでもいいですが、映画で「お勉強」したい人なんかが見ればきっといい気分になれるのだと思う。



posted by 映画狂人百歩手前 at 07:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。