2008年10月18日

Michel Gondry/Leos Carax/Joon Ho Bong, Tokyo!, 2008

外国人三人が東京を題材に映画を作った。東京がこういう形で外国人監督を結びつけるのは面白いよね。もしこれが「日本」だったら映画にはなんないけれど、東京だからこそなんとかテーマ性が生まれる。これはいい企画だと思う。これがパリだったら世界中の人が見るだろうか。そうは思わない。やっぱり東京だからこそみんな見に来る。

で、初めのフィルムがすごい。これフランス人が撮ったんだよね。でも、なんかすごい日本人のことよく分かっている感じがする。みんなすごいナチュラル。すごい不思議。とくに女の子の描き方がすごい。友達の女の子の悪口とか、彼氏となれなれしくする女の子とかに苦しめられるくだりなんか、もうすごい日本の女の子な感じ。そういう微妙なものをいったい監督はどこで知ったのか。びっくりしすぎかなあ。で、最後のファンタジーというか悪夢的な展開もすてきだ。これだけ日本人が外国の監督のもとで自然っていのはやっぱり稀なことだと思う。と思ったら原作のコミックがあったのか。でもそれもフランス人が書いたものらしいけど。スティーヴン・セガールの娘だという藤谷文子もCMぐらいでしか見たことないと思うけど、キュートでよかった。

次のカラックス……ドニ・ラヴァン。と思ったら超変な怪人の役やらされているし。はじめのずっと長廻しな感じで銀座を歩きながら奇行を行うシーンはすごいよかった。東京の、いろんな人がごっちゃになっている感じがよく伝わってくる。ただこれ見て思うのは、東京に下水道はないってこと。日本人が誤解しないといいけど。社会風刺みたいなのやっているのは日本人にはあまり面白くない。よく知っていることだから。南京事件みたいな表象を強調するあたりもフランス人だなあという感じ。で、裁判とかになると退屈になってくる。カラックスなのにちょっと全体的に観念的すぎるというか、ナイーヴな気がする。うーん。八年も撮ってないから腕が鈍ってるんじゃないかなあ。

最後のポン・ジュノ。これは「引きこもり」が題材っぽいけれど、実際はポン・ジュノ節全開。小さな世界の美学。部屋の雰囲気なんかは昭和時代の文学青年の雰囲気もする。不思議なものだ。蒼井優の使い方なんかは感動ものだ。彼女が起き上がりなり、「押した?」って聞くあたりなんか日本語として完璧で涙が出る(わけわかんないって? まあ気にすんな)。そうだ、竹中直人がいかにも彼な役柄で出てくるのにも涙した(ウソ)。まあ小品として上手くまとまっていて悪くない感じがした。日本の俳優がいい映画に出ているっていうのはほんと嬉しいものだ。



posted by 映画狂人百歩手前 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tokyo!
Excerpt: 映画『Tokyo!』を撮った三人がそれぞれ東京の印象を語っていて、それがけっこう興味深い。外国人映画監督は東京をどう思ったのだろうか。 カラックス。彼はまず、彼の撮った映画が現実とは関係ないことを説..
Weblog: びゅんびゅんのブログ
Tracked: 2008-10-27 14:31
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