2008年12月07日

Jean-Pierre Limosin, Takeshi Kitano, l'imprévisible, 1999

リモザンが"Cinéma, de notre temps"というテレビ番組の企画として数年間にわたって撮ったドキュメンタリーの一本で、これは総長時代の蓮實重彦が北野武にインタビューするというとんでもない企画。で、すんごい面白い。蓮實さんがけっこう変な質問を真顔で真剣にするのがなんともユーモラスなのである。

で、いろいろと北野監督に質問をして、どんどん語らせていくのだけど、子ども時代の母との戦いとか、映画における音とか、天使のテーマだとか、恋愛とか暴力の描写についてだとか、日本についてだとかいろいろ。

一番印象に残ったのは、あなたの作品では海はよくでてくるのにいつも砂浜にとどまっているばかりだという蓮實さんの指摘に、北野監督がぼくが夢を見ると山は幸せなイメージとしていつも出てくるのだけれど、海が出てくるときはいつも死んだりするような夢ばかりだ、とか言っていて、あー人によって夢に出てくるイメージの意味合いっていうのはほんとに違うもので、そういうのが彼のイメージの世界に大きな影響を与えているんだなあと感心した。

で、そのあとに『ソナチネ』での海辺での紙相撲のシーン挿入されて、そのモンタージュの仕方、コマ送りの早さを変えたり、音楽の挿入の仕方なんかが完璧で、実際の人間をコマ人形に見立てて紙相撲のまねごとをするシーンはただただ美しいのだった。

ある映画のある瞬間には、息をのむというしかないほど恍惚となるような美しいシーンがあることがたまにあるのだけれど、その紙相撲のシーンは滑稽だけれども美しく、今までにみた類がないものだったのだ。一緒に見ていた人たちはただ笑っていたのだけれど、あのシーンで声を失っているような人と映画について語り合いたいものだと思うのであった。
posted by 映画狂人百歩手前 at 22:38| Comment(1) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アクアテラ オメガ
Posted by kate spade 財布 at 2013年08月04日 02:10
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