2010年10月03日

絶対的な処女作

蓮實重彦いわく、映画には「絶対的な処女作」なるものがある。以下が彼が挙げるリスト。

ニコラス・レイ『夜の人々』
ジャック・ロジエ『アデュー・フィリピーヌ』
ベロッキオ『ポケットの中のにぎり拳』
カネフスキー『動くな、死ね、甦れ!』
ジャ・ジャンクー『一瞬の夢』
チョン・ジェウン『子猫をお願い』

ところで、ジャック・ロジエ『アデュー・フィリピーヌ』とチョン・ジェウン『子猫をお願い』には、なにか似た雰囲気がある。ぜひ見比べてみてほしい。
posted by 映画狂人百歩手前 at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月05日

死ぬまでに見たい1001の映画 2008年版

1001 Movies You Must See Before You Die"の最新グレートブリテイン版を手に入れた。先日、数年前のバージョンのリストを無理矢理ぶち込んでおいたが、こっちのは最新版なので2007年までの映画が入っている。2004年から見てみると、さっそく
Collateral (2004)
The Aviator (2004)
Million Dollar Baby (2004)
が消えて、代わりにファティ・アキンの『愛より強く』、キム・ギドクの『スリー・アイアン』、『クラッシュ』、『ヒトラー 最期の12日間』などが新たにエントリー。面倒なので途中はとばして、最後の写真は『つぐない』のキーラ・ナイトレイになっている。『ディパーテッド』とかさっそく次の版で消えることが間違いないと思われるものもエントリーしているが、こうして最近の映画を紹介しておいてくれると、見逃した映画が何だったのか明快になって便利なものだ。

んで、2005年版では三つそれぞれが別々にエントリーされていた"lord of the rings"が一つのエントリーにまとめられている。これは指輪ファンとしては2005年バージョン版のを持っておきたいところだ。きっと彼らの間ではその版を所有することが証明になるに違いない。んなことないか。

しかしいいなあこの本。2000円くらいで買えたし。映画史の本でやっぱり分厚い英語の本あるけど、それを買うならまずこっちって感じだよなあ。なにより写真が多くて楽しい。写真は初版のときより絶対増えていると思う。んで、とりあえず1000も死ぬ前に見ないといけないのなら、年に100本見るなら少なくともあと十年、年に20本しか見ないのなら(ここに載っている映画はってことね。だって新作も見るしさ……)あと50年は生きないといけないわけで、長生きしたい人にもってこいの本だと思う。



posted by 映画狂人百歩手前 at 18:37| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月26日

1001 Movies You Must See Before You Die

A Trip to the Moon (1902)
The Great Train Robbery (1903)
The Birth of a Nation (1915)
Les Vampires (1915)
Intolerance (1916)
The Cabinet of Dr. Caligari (1919)
Broken Blossoms (1919)
Way Down East (1920)
Within Our Gates (1920)
The Phantom Carriage (1921)
Orphans of the Storm (1921)
La Souriante Madame Beudet (1922)
Dr. Mabuse (1922) Parts 1 and 2
Nanook of the North (1922)
Nosferatu (1922)
Haxan (1923)
Foolish Wives (1922)
Our Hospitality (1923)
The Wheel (1923)
The Thief of Bagdad (1924)
Strike (1924)
Greed (1924)
Sherlock, Jr. (1924)
The Last Laugh (1924)
Seven Chances (1925)
The Phantom of the Opera (1925)
Battleship Potemkin (1925)
The Gold Rush (1925)
The Big Parade (1925)
Metropolis (1927)
Sunrise (1927)
The General (1927)
The Unknown (1927)
October (1927)
The Jazz Singer (1927)
Napoleon (1927)
The Kid Brother (1927)
The Crowd (1928)
The Docks of New York (1928)
An Andalusian Dog (1928)
The Passion of Joan of Arc (1928)
Steamboat Bill, Jr. (1928)
Storm over Asia (1928)
Blackmail (1929)
The Man with the Movie Camera (1929)
Pandora's Box (1929)

続きを読む
posted by 映画狂人百歩手前 at 17:14| Comment(3) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月14日

Guillaume Depardieu死す

Guillaume Depardieuが死んだ、ということが大ニュースになっている。この人はジェラール・ドパルデューの息子であるということで有名なのではなく、今のフランス映画界で最も将来が期待されている男優さんだったみたいな人らしい。残念ながら私は二本しか彼の映画を観ていない。しかも一本はもうほぼ九年前のだ。それは『ポーラX』。あ、そうかあの俳優がギュームだったのかー、つうことはあんときすごい若かったんだなあって思った。不思議なことにカラックス監督の最新作が『Tokyo!』が今年公開なのだ。

で、ギョームのきっと最後の映画がリヴェットの『ランジェ公爵夫人』らしくて、これもいい映画という話。で、私が最近みたのが『ヴェルサイユ』というやつ。超かわいいちっちゃい女の子を抱えて困っちゃう薬の人がギョームだった。これはいい映画だったのだけど、感想がなんか書きようがなかったので放っておいたのだった。

日本では彼はあまり有名じゃないんだけど、それって無理がないんじゃないかな。ハリウッド俳優じゃないんだし。でもこれは文化的な違いも原因のはずで、彼がどんないい演技をしていても、フランス人のことがよくわかってないと、細かいところまで見えてこないと思うんだよね。最悪、「ふーん、フランス人ってこんなんなんだ」で終わっちゃう。たとえば、浅野忠信の演技を見て、フランス人がいい俳優だと思うかどうかって問題。やっぱり彼らは「ふーん日本人ってこんなもんなんだ」って思うのがせいいっぱいではないだろうか。浅野がそうかはわかんないけど、演技が微妙なものになればなるほどそうではないかという気がする。とくに今日の映画では。どうでしょうかね。まあ俳優にも依るのだろうけれど。
posted by 映画狂人百歩手前 at 06:08| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月08日

映画による都市論

映画と都市」というテーマは映画論における最もメジャーな題材である……と思う。「表象文化論」なんかがいかーにも好みそうな感じ。「都市はどのように映画において表象されてきたか」とか。

まあ、無理して「表象」とかいう愚鈍な言葉使わなくてもいいと思うんだけど、「映画における都市の魅力的な描かれ方」、というのは確かに注目に値する。都市自体が不可欠な役割を持っている映画のリストというのはかなり長くなると思う。そして、リストを長くしていけば、よりスペシフィックなテーマというのが見えてくるのではないかと思う。

めまい
野良犬
第三の男
ローマの休日
インファナル・アフェア
ヴァルター・ルットマン『伯林大都会交響楽』
ジガ・ヴェルトフ『カメラを持った男』
posted by 映画狂人百歩手前 at 22:07| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月05日

映画祭の効用とインターネット格差

映画祭の賞なんてもので映画の価値が決まるわけではない。ただ、日本映画なんかは五十年代とかに賞をもらった映画なんかがやっぱり有名で代表作になっているっていうのはある。そして、賞効果みたいな感じで、まあまあの作品の評価が水増しされている場合もある。歴史的に公平に映画を評価する場合、賞ってのは邪魔になるだけだ。

でも、評価よりも重要な効用が映画祭なんかの賞にはあって、これで世界への公開が決まったりする。今でも、カンヌのパルムドールにヴェネチアの金獅子なんかは日本で絶大な効果がある。でも、それ以外の各賞になると、それをもらった国での公開の可能性が高まるという程度。トロントやベルリンなんかは公開拡大に関してそんなに力があるとは思えない。というわけで、映画祭っていうのは基本たいしたことないものだと思う。どんなに映画祭で賞もらっとしても、やっぱりハリウッドのブロックバスターの方が数百倍有名なんだから。そしてやっぱり、映画祭での評価なんてものは当てにならない。

だから、いい映画を見つけるというのはとても難しい。往々にして映画をあまり好きではない人は、いい映画をみつける能力に欠けているのだと思う。けれど、ついつい駄目な映画を選んでしまうというのは誰にもである。ピンポイントで自分の好みの映画を見つけるというのはほとんど不可能だと思う。ピクサーでさえ好みでない人は特に。ただ最近はネットですぐに一般の全体的な評価っていうのは固まってくるから、便利になってきてはいる。でも、それを利用するのはもともと映画が好きな人なわけで、特にそうでない人との差はますます広がっていくわけだ。これぞまさしくインターネット格差。
posted by 映画狂人百歩手前 at 08:19| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月31日

スイーツ系(笑)

ネットでは「スイーツ(笑)」という言葉がはやっているらしいって大分前のことか。日本は言葉の活気がすごいな。これはいろいろと複合的な面白い現象だと思うけど、とにかくまず、wikiで書かれている揶揄の対象とされる言い換えの言葉の群れに驚いたなあ。

・巻き毛(特に、顔の内側に向けたもの)→ふわモテカール(笑)

これはもうギャグだろ? 美容院で「ここは”ふわモテカール”でお願いします」とか言うと、店員がカール係の人に、「ふわモテカール」一丁!とか声をかけるのかな。なんていうか、これは頭が弱いとかよりも、自分たちの周囲をそこまでお菓子で飾んなくきゃ生きていけないのかって思った。この人たち、現実に怯えて必死にお菓子の世界に逃げようとしている可愛そうな人たちだよ。で、それを必死にまたメディアが助けているわけで。

ところで、スイーツ系(笑)映画ってのがあるらしくて、恵比寿ガーデンシネマでやってそうな映画ってのが一つの定義として挙げられていた。うーん、個人的にはちょっと違うと思う。あそこに集まるのは東急でばんばん買い物して、会員招待でバレエ見に行くようなおばさんが主で、雑誌の化粧特集を必死に読んでいる2〜30台の女性というよりかは、もっと余裕のある感じ。んじゃ、どれがスイーツ系かというと、シネスイッチじゃなくて、えーとシャンテシネじゃないかな。旅行会社の宣伝にのせられて『長江哀歌』とか見に来る人たち。まあ、あれはおじいさんおばあさんがおおかったけど。

まあそういう連中のことなんてどうでもいいけど、思うのは日本の映画に関する宣伝って確かに「スイーツ系(笑)」の宣伝なんだよね。だから東京で映画館に行くのはなんだか疲れる。
posted by 映画狂人百歩手前 at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月23日

なんかおかしないまの日本映画の世界

日本映画界というのは駄作を量産することを恥じない世界で、これは世界的にみても特殊なことだと思う。普通、酷評され興行も悪ければ次の映画を作ることは難しい。ところが、日本映画界ではひどい評価を受けた映画を作ってもけっこうみんな平気にしていて、やっぱり絶えず低レベルの映画が作られている。いまの日本映画が好調だというのはよく言われているけれど、レベル的にはそう大騒ぎするほどのものではないと思っているし、何より一番記憶に残っているのは歴史的といえる駄作群なわけだ。

たとえば『ドラゴンヘッド』なんかは予告編だけで寒気がするほどの出来だった。本編はみてないけど、予告編だけであれだけ駄目な感じっていうのはすごいと思う。予告編だけでも見た配給とかの人はこれを劇場でやるの命がけで止めたりしないのだろうか。これかけている劇場の人とかは生きているの嫌になって自殺したりしないのかな。でも一番興味深いのは、これを見てすごい面白かった、とか書いている人だよね。そういう人のいままでの人生のほうが映画より興味ある。今までどんなつまらないものばかり見たりしてきたらこれを面白いと思えるほどになるのかっていうか。生きた実験体だよね。

ほかにも『少林少女』とか『キャシャーン』とか『スチームボーイ』とか『大日本人』とかいっぱいある。これだけリストがあるのだから、刑罰の一つとしてこういう映画ばかり見せられる刑ってんもあってもいいと思う。いったい何作品まで精神が破壊されずに見ることができるのかっていうか。

でもきわめつけは『デビルマン』らしいね。さすがにこれだけ評判が悪いと見てみたくなる。映画の学校なんかでも、どこがひどいのか、みたいなことを教えるために駄作を見せるっていうのはありだと思うんだけど、さすがにこのレベルになると教材にさえならないだろうな。だって、駄目だったシーンの解説をつなぎあわせると、映画全体の詳細な筋ができあがるっていうじゃないですか。そこまで駄目なシーンばかり作れるっていうのは才能だと思う。普通、そこまでできないものだと思う。っていうか、撮っている最中に監督殺されたり、出演者自殺したりしなかったっていうのが不思議だわ。

思うのは、日本の映画界っていうのは映画好きがそんなにいないってことだよね。ケチで強欲な人間ばかりがかかわっているんだろうな。商社とか広告とかそういう世界の連中なのだろうな。あんまりにもレベルの低い映画がこう日常的に周りにあると、やはりいい映画作っている側のほうにも悪い影響がある。緊張感がなくなるというか。一度明らかな駄作にかかわってしまった俳優や技師は使わない、くらいのルールを作ってやってほしいわ。少なくとも、そういう作品の作り手を断罪していくってことが公の場でもっとなされるべきだと思う。
タグ:日本映画
posted by 映画狂人百歩手前 at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月09日

映画と(とくに現代の)音楽に関する16本

「映画音楽」というジャンルではなく、つまり、映画のために作られた音楽ではない現代や過去の音楽と映画はどうかかわってきたか、その歴史を辿るための16本の映画を集めてみました。

『ジャズ・シンガー』
『アンナ・マグレーナ・バッハの日記』バッハ
『オー・ブラザー』
『アメリカン・グラフィティー』オールディーズ
『死刑台のエレベーター』マイルス・デイヴィス
『ラウンド・ミッドナイト』
『真夏の夜のジャズ』
『赤い砂漠』

『砂丘』PINKFLOYD
『ロッキー・ホラー・ショウ』ロックミュージカル
『砂の女』武満徹
『サタデー・ナイト・フィーヴァー』ディスコ
『レニングラード・カウボーイズ ゴー・アメリカ』レニングラード・カウボーイズ
『パルプ・フィクション』
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ビョーク
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』
posted by 映画狂人百歩手前 at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2000年01月03日

映画リストその3

二度の選にもれたものを。これで有名どころは抑えたはず。

1.ミケランジェロ・アントニオーニ『情事』
2.テオ・アンゲロプロス『旅芸人の記録』
3.デヴィッド・リーン『アラビアのロレンス』
4.突然炎のごとく
5.無防備都市
6.灰とダイヤモンド
7.スリ
8.81/2
9.チャップリン『黄金狂時代』
10.フリッツ・ラング『メトロポリス』

11.天井桟敷の人々
12.ペドロ・アルモドバル『トーク・トゥ・ハー』
13.ウォン・カーウァイ『ブエノスアイレス』
14.宮崎駿『千と千尋の神隠し』
15.今敏『千年女優』
16.スティーブン・スピルバーグ『プライベート・ライアン』
17.北野武『HANA-BI』
18.ヴィットリオ・デ・シーカ『ウンベルトD』
19.ウィリアム・ワイラー『ベン・ハー』
20.『モダン・タイムス』

21.フェリーニ『道』
22.ジャック・タチ『ぼくの伯父さん』
23.『独裁者』
24.『地下鉄のザジ』
25.吉田喜重『秋津温泉』
26.大島渚『絞死刑』
27.市川崑『東京オリンピック』
28.ゴダール『軽蔑』
29.パゾリーニ『奇跡の丘』
30.ドライヤー『奇跡』

31.ヴィスコンティ『ベニスに死す』
32.フランシス・フォード・コッポラ『地獄の黙示録』
33.マイク・ニコルズ『卒業』
34.パーシー・アドロン『バグダッド・カフェ』
35.阪本順治『どついたるねん』
36.ジョナサン・デミ『羊たちの沈黙』
37.エドワード・ヤン『クーリンチェ少年殺人事件』
38.ニール・ジョーダン『クライング・ゲーム』
39.クエンティン・タランティーノ『レザボア・ドッグス』
40.『ピアノ・レッスン』

41.エミール・クストリッツア『アンダーグラウンド』
42.マジッド・マジディ『運動靴と赤い金魚』
43.『蝶の舌』
44.『ローマの休日』
45.『ミスティック・リバー』
46.『ビッグ・フィッシュ』
47.『グリーン・ディスティニー』
48.『ラスト・エンペラー』
49.『ゴッド・ファーザーII』
50.ジョニー・トー『エレクション』

51.キアロスタミ『テン』
52.『ポーラX』
53.『シティ・オブ・ゴッド』
54.『マルホランド・ドライブ』
55.ペドロ・アルモドバル『ボルベール』
56.ツイ・ハーク『ドリフト』
57.ホウ・シャオシエン『ミレニアム・マンボ』
58.ジョン・カーペンター『ゴースツ・オブ・マーズ』
59.ツァイ・ミンリャン『河』
60.グリフィス『東への道』
posted by 映画狂人百歩手前 at 15:45| Comment(0) | TrackBack(0) | そのほか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。